多焦点眼内レンズの見え方
多焦点眼内レンズの見え方
多焦点レンズの見え方
多焦点眼内レンズが入っている眼では、遠くと近くの両方に同時にピントが合うことになります。これは今までにない見え方です。例えば遠方の景色を見ていてもピントの合っている遠方用部分を通ってきたピントの合った遠保の景色と、近方用部分を通ってきたピントの合っていないぼやけた映像の両方が眼に入ってきます。多焦点眼内レンズの入っている人の脳ではぼやけた像は無視するように情報処理するようになります。高齢者でこの機能の働きが悪い場合はよく見えない場合があります。このような現象がみられても脳が順応していくため、多くの場合気にならなっていきます。しかし順応に時間のかかる方や、時間をかけても適応できない方がまれにみられます
多焦点眼内レンズと瞳孔径
多焦点眼内レンズを入れた眼では、瞳孔が大きくなっている状態(薄暗いところ、暗所)では光がにじむ、流れる(ハロ、グレア)があります。夜間の運転時に気になる場合があります。多くの方がこの現象を感じますが、日常生活に支障を及ぼすことは少ないです。ただし、長時間の運転をされる職業ドライバーの方(長距離運転手、タクシー運転手など)は、慎重に担当医師と相談してください。
多焦点眼内レンズにはこのようにいくつかの欠点がありますが、遠くも近くも両方見えるというメリットのため、国内外の報告でもおおむね9割以上の方は満足されています。しかし欠点の現象が受け入れられず、レンズと摘出するケースがまれにあります。